TPP交渉に後から参加する国への条件云々について

 昨日(8日)の東京新聞1面に、TPP交渉に昨年に後から参加したカナダとメキシコが、すでに合意した条文は受け入れ、再協議も要求できないなど不利な条件が課せられたとの情報を得ていたのに、公開しなかったとの趣旨の記事が掲載された。

 この件について、私は正直、事務方からブリーフィングされていなかったが、自分自身の観測として、先に交渉していた9ヶ国としては、後から交渉参加する国に、それまでの交渉で合意された積み重ねをひっくり返されたら前に進まなくなると考えるだろうから、そういうことになるだろうということは予想していた。だから、早期の交渉参加を進言していた。

 私は、この情報は知らせていなかったわけだが、敢えて言うと、東京新聞の書きぶりでは、この「情報」を公開しなかった点について責めているようだが、この「情報」はあくまで第三国間(例えば、米と加、米とメキシコ等)の情報であることと、あくまで「情報」であり「確認」が取れなかったことを併せ考えると、「公開」はできなかったと思う。この手の話を漏らすと、情報が取れなくなってしまうからだ。

 昨日、東京新聞の記事を見て、直ちに元「戦友」の外務省の林経済連携課長に来てもらい説明を聞いた。大事な話だからブリーフィングしておいて欲しかったなあとは正直思うが、元々自分が予想していたことでもあり、それによって私の判断が変わることは無かっただろうから、責める気持ちは起こらなかった。

 岸田文雄外相は予算委で、交渉に後から参加を希望する国には(1)包括的で高いレベルの貿易自由化を約束する(2)交渉進展を遅らせない-との要求があることを明らかにした由。それが実態だろう。当たり前のことであり何も驚くことはない。

 当時、玄葉外相、野田総理がこの話について知っていたかどうか、それは確認していないし、するつもりもないが、彼らが知っていたとして、それを口外しなかったのは、上述のとおり、第三国間の確認が取りきれない情報だったからだろうと思う。TPP交渉反対派を勢いつかせる云々の話ではない。