アメリカの民主主義、資本主義はどこへ行く?

トランプ大統領にとっては事実上の中間テストとなる、アメリカの中間選挙が終わった。民主党が下院では過半数を奪還したが、上院では共和党が議席を伸ばした。痛み分けとも見えるが、下院での民主党の勝ち方は当初予想されたほど大きくない。
トランプさんが大統領に選ばれた背景として最も大きいのは、格差の拡大だ。格差に不満をもつ人たちがトランプさんを大統領に選んだと言える。アメリカの民主主義、資本主義が健全に機能するためには、この格差の問題を解決することが重要。しかし、トランプさんは今のところ、オバマケアの撤廃を目指す等、格差をむしろ拡大させるような動きだ。
対する民主党にも、格差の問題を解決する政策を打ち出していない。アメリカの民主主義、資本主義が健全に守られることは、世界全体にとっても重要だ。

先日、トランプさんは、イランへの制裁を再開したが、それがロシアや中国をイランに近づけている。キューバについても、トランプさんは、オバマ前大統領が関係を改善させたのに対し、むしろ関係を緊張させている。結果、キューバにロシアが近づいている。約50年前、ケネディ大統領の時のキューバ危機は、当時のソ連がキューバと密接な関係にあったことから起こった。そのような危機が再来しないように注意を払うべきだ。