駐米イギリス大使の辞任は極めて遺憾

ワシントン駐在のイギリスのダロック大使が辞任するとのニュースは極めて遺憾だ。

ダロック大使が本国への電報で、トランプ政権が混乱している云々等報告したことが、その電報が外部に漏らされたことにより明らかになり、トランプ大統領の怒りを買い、イギリス本国のメイ首相、ハント外相らのサポートにもかかわらず、辞任に至った。

任国の情勢について本国にはっきりと報告することは外交官の大事な任務だ。時に赤裸々な描写、分析もする故、そういう電報は極秘電として、機密度の高い暗号をかけて送られる。それがリークされたというのは、いかにも不自然だ。

現実にトランプ政権は特にはじめの2年間、国務長官が交替、首席補佐官が交替、国防長官も交替等々有ったのは事実であり、ダロック大使の分析は無茶ではない。

トランプ大統領が怒り、ダロック大使が辞任といのは、ワシントン駐在の外交官たちに極めて悪い影響があるだろう。外交は情報が命だ。歪んだ情報は不健全な外交につながる。ダロック大使には何としても踏ん張ってほしかった。